2-007 交叉咬合・開咬の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-007 上顎歯列の狭窄により臼歯部に交叉咬合を認める症例です。交叉咬合があると歯の干渉による歯の摩耗や、顎の動きの制限が起こり顎関節にも悪影響を与えます。成長期の交叉咬合は早急に改善する必要があり、交叉咬合の状態が長く続くと顎がいがんだ状態で成長がすすみ、将来的に手術(外科矯正治療)による改善が必要となることもあります。 上顎歯列が狭窄する原因として、舌の問題があります。 舌のトレーニングを実施することで、歯列の改善後の安定性を高める効果があります。 交叉咬合や開咬の方は成長や習癖によって再度交叉咬合となることも多いため、経過観察を行っていきます。成長が残っている間(身長が止まるまで)はかみ合わせは成長に伴い変化していくため、少なくとも高校生までは経過観察が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一