3-009 八重歯・開咬の矯正治療(抜歯矯正)

Case:3-009 Case:3-007・Case:3-008と同様、八重歯の程度が強い場合やガタガタの程度が強い場合は上下の歯を抜歯して並べることも一般的です。歯並び以外にも骨格的な違いによっても抜歯矯正の方がよいか、非抜歯矯正の方がよいかもかわってくることがあります。 今回の症例では、・上下のかみ合わせが浅い、開咬と呼ばれる状態であったこと・骨格的な問題(顔の形の問題)・ガタガタの程度・患者様の意向を踏まえ検討した結果、上下左右4本を抜歯し矯正治療を行いました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-008 八重歯の矯正治療(永久歯列矯正:非抜歯)

Case:3-008 Case:3-007と同様、八重歯の程度が強い場合やガタガタの程度が強い場合は上下の歯を抜歯して並べることも一般的です。患者様と相談の上、非抜歯での矯正治療を行いました。 スペースを確保するために、拡大治療を行っています。歯の表面を削合し、歯のサイズを小さくするIPRは今回は行っておりません。 お口の中の状況や骨格的な問題にもよりますが、12歳臼歯が生える前に全顎矯正を始める場合と、12歳臼歯がしっかり生えてから治療を開始する場合があります。それにより治療開始時期が変わるだけでなく、治療終了時期も変わってきます。小学生の間に終わらせてほしい、中学生までに終わらせてほしい、など希望通りできる場合もあれば、難しい場合もあります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-007 八重歯の矯正治療(抜歯矯正)

Case:3-007 八重歯の程度が強い場合、ガタガタの程度が強い場合は上下の歯を抜歯して並べることも一般的です。上下の歯を抜歯する場合、ほとんどの症例で4番目か5場目の小臼歯と呼ばれる歯を抜歯します。この症例も、スペース不足が顕著であったため、上下小臼歯を計4本抜歯して排列しています。 治療期間は上下小臼歯抜歯症例の場合、一般的には2年半前後かかります。協力性も良く、予定よりは短い期間できれいに並びました。 八重歯やガタガタ歯列のせいでずれていた歯の真ん中(正中)もきれいに上下一致しています。 抜歯をするかしないかの選択の際は、口腔内の状況だけで判断しません。Eラインと呼ばれる横顔のバランスも考慮して決定します。 Eラインに関してはこちらの記事も参照してください。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-006 すきっぱ・正中離開の治療:非抜歯矯正

Case:3-006 上下の前歯の隙間がある状態ですきっぱ(正中離開)と呼ばれる状態です。 上顎の前歯は隙間があるだけでなく、歯がねじれるようにいがんでいます。専門的には翼状捻転(よくじょうねんてん)と呼ばれる状態です。 翼状捻転や正中離開の原因として上唇小帯と呼ばれる筋や歯茎(歯肉)の問題であることがあります。 矯正器具を付け動かしていくと、翼状捻転や正中離開はすぐに改善するのですが、歯肉のせいで後戻りがしやすいことがあり、歯肉切除や歯周靭帯の切除、上唇小帯切除を行うことがあります。 正中離開には過剰歯の問題など、他にも原因があることがあります。 詳しくはこちら 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-005 ガタガタ・叢生の矯正治療(永久歯列矯正)

Case:3-005 1ページ前のCase:3-004と同様に前歯部の交叉咬合(上の歯と下の歯の前後が入れ替わっている状態)であり、見た目の問題だけでなく顎関節の機能的な観点からもできるだけ早期に改善が望ましい歯並びといえます。 歯のガタガタ(叢生量)の程度が大きいため、歯を抜いて並べる抜歯矯正も選択肢に入ってきます。 患者様と相談の上、本症例では抜歯はせず、拡大治療と歯の傾斜によりスペースを獲得し非抜歯矯正治療を行いました。 元の写真と比べると、やや歯が外側に傾斜している感じがあると思いますが、治療計画の時点でこのようになることは想定しています。もともとの歯の傾斜角度なども考慮し、治療計画をたてていくため、セファロと呼ばれる検査が非常に大切となります。 セファロ検査についてはこちら 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-004 すきっぱ・交叉咬合の矯正治療(永久歯列矯正)

Case:3-004 交叉咬合があると顎が本来の位置とは異なる状態で噛んでしまい、顎の過剰負担により顎関節症となりやすいです。交叉咬合のため顎の関節の位置がずれた状態が長く続くと、矯正治療により歯並びを改善しても顎の関節の症状は改善しなくなります。ですので、見た目の問題だけでなく機能的な観点からできるだけ早期に改善が望ましい歯並びといえます。 すきっぱ(正中離開)を改善する方法は部分矯正や形態修正などもありますが、全体的な歯並びの問題がある場合は、全顎矯正にて改善が望ましいです。 非抜歯矯正の場合だと、本人の協力性も良ければ2年以内に終わることもありますが、身長が伸びている間は顎の成長も続くため、今後も継続した経過観察が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-003 過蓋・すきっぱの矯正治療(永久歯列矯正)

Case:3-003 噛み合わせが深い方は、下の前歯が上の前歯を突き上げることで、上の前歯の真ん中に隙間ができやすいです。部分矯正などで前歯だけ閉じることもありますが、長期的な安定性を考慮すると、深いかみ合わせ(過蓋咬合)の改善も必要となります。 また矯正治療終了後も後戻りを最小限に防ぐため、取り外し式のリテーナーとよばれる保定装置だけでなく、ワイヤー固定とよばれる取り外しのできないワイヤーを歯の裏側からつけること多い歯並びです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-002 ガタガタ・永久歯先欠の治療(永久歯列矯正)

Case:3-002 永久歯の先天性欠損がある場合、大きく分けて乳歯を残す方法と、永久歯がない分のスペースを詰める方法があります。もともと歯のガタガタが大きくスペース不足を認める場合は、矯正治療にてスペースを閉じるほうが長期的にみると良いことが多いです。乳歯を残した場合は、乳歯がだめになり抜歯適応となった場合には、インプラントやブリッジといった欠損補綴が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-001 ガタガタ・スペース不足の治療(永久歯列矯正)

Case:3-001 スペース不足が顕著な方は、抜歯矯正とならざるを得ないことがあります。この症例のように完全に1本分の歯が生えるスペースがない状態だと抜歯適応となることが多いです。 抜歯をせずに並べてしまうと、歯がすべて外側に傾斜してしまい、人為的に上顎前突を作り出し見栄えが悪くなるだけでなく、歯槽骨と呼ばれる歯を支えている骨から歯がでてきてしまい、健康上の問題もでてきてしまいます。 犬歯の生えるスペースがない場合でも、基本的には犬歯は抜歯しません。それは犬歯が非常に重要な役割を担っているからです。どうしても歯を抜かないといけない場合は、基本的には犬歯の横の小臼歯と呼ばれる小さな奥歯を抜歯することが一般的です。 元々上下で咬合のズレがある場合は、上顎だけの片側抜歯を行うことも多いです。(専門的には2級仕上げと呼ぶ咬合の作り方です) もともと上下で咬合のズレが少ない場合は、非抜歯もしくは上下抜歯など対照的に抜歯を行います。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一