1-021 乳歯列矯正・歯性反対咬合

Case:1-021 受け口の原因が歯にあるタイプです。 舌の癖が原因となっているため、ムーシールドやプレオルソといった既製品のマウスピースでも改善が見込まれる症例です。 ただし舌の癖が強いとマウスピースの使用が難しいため、きちんと使用できれば改善するものの、うまく使用できず改善しない症例にもよくよく遭遇します。 保護者の方と相談の上、治療方法は相談して決定していきます。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-020 乳歯列矯正・骨格性反対咬合

Case:1-020 受け口の原因が骨にあるタイプです。 骨格的な受け口の場合、乳歯列期の治療を行うことですべての問題が解決できることはありません。年齢とともに顎も成長しかみ合わせも変化していきます。またスペース不足や過蓋咬合など受け口以外の問題に関しては小学生にはいったタイミングでようやく治療介入を行うこととなります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-019 乳歯列矯正・骨格性反対咬合

Case:1-019 受け口の原因が骨にあるタイプです。 基本的には装置が入ると来院は3週間~1か月に一度は来院が必要となります。小さなお子様ですので装置を触ったりなどで調整が必要になるからです。 この方は治療途中に一時的な転勤があり、関東に在住となってしまいましたが、本人の協力性も良かったため1か月半ごとの来院で対応できました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-018 乳歯列矯正・骨格性反対咬合

Case:1-018 受け口の原因が骨にあるタイプです。 プレオルソなどのマウスピースによる治療を行っている間に、改善を認めず大切な治療時期を逃してしまいやすいため注意が必要です。 骨格性反対咬合は乳歯列期の治療だけで完結することはありませんが、幼少期の治療によって将来が大きく変わってきます。骨格性反対咬合にプレオルソやムーシールドを使用することもありますが、どのような目的で使用しているのかが非常に重要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-017 乳歯列矯正・歯性反対咬合(片側性)

Case:1-017 受け口の原因が歯にあるタイプです。 片側性の受け口の(ジグザグにかんでしまう)ほうが、顎の関節への負担や、咀嚼障害が出やすくなります。 年齢的には生え変わりが近い場合でも、レントゲンを撮影し、乳歯が抜けるまでに期間がかかるような場合には治療を行う場合があります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-016 乳歯列矯正・歯性反対咬合(お肉が食べられない)

Case:1-016 受け口の原因が歯にあるタイプです。 受け口を早期に改善する目的として、かみ合わせが悪いことによる咀嚼障害の改善が挙げられます。 今回の症例のお子様も、お肉やすじばったものを食べず、食べさせてもすぐえずいてしまうといった問題がありました。もちろん、歯並びだけの問題ではなくその子の味覚や食感の好き嫌いの要因も大きいため歯並びを改善することですべてが解決するわけではありません。 矯正後、ご飯を食べててえずくことがかなり少なくなったと、保護者の方にも大変喜んでいただけました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-015 乳歯列矯正・歯性反対咬合(幼少期から定期検診)

Case:1-015 受け口の原因が歯にあるタイプです。 検査や治療を行う場合、患者様の協力性が必要不可欠となります。個人差がかなりありますが、どれだけはやいお子さんでも3歳半くらいにならないとスムーズな治療ができない場合が多いです。 当院は矯正専門歯科クリニックですが、歯並び治療を希望されている場合においては矯正前の定期検診やむし歯治療、フッ素塗布なども当院で行っています。 2歳などまだ矯正治療が難しい場合も、当院で定期検診を行い、場所や人、空気感に慣れることで、円滑に診療が可能となることが多いです。今回の症例の患者様も、まずは定期検診でクリニックに慣れていき、治療へすすめそうなタイミングまで待機し矯正治療を行いました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-014 乳歯列矯正・骨格性反対咬合(シビアな受け口)

Case:1-014 受け口の原因が骨にあるタイプです。 口の中だけをみると、一見すると歯性の反対咬合(歯の問題の受け口)にも見えてしまう症例です。 しっかり検査を行うとシビアな受け口であるにも関わらず、問題が見過ごされやすく、治療の開始が遅れてしまったり、改善の可能性が低いプレオルソ治療やムーシールドの治療を行っている間に、改善を認めず大切な治療時期を逃してしまいやすいため注意です。 シビアな症例は乳歯列期の治療だけで完結することはありません。成長による変化が必ず起こるため、矯正治療の期間だけでなく経過観察期間も長くなります。男の子であれば長い場合は、成長が終了する18歳まで待ち、その後本格矯正をスタートし21歳頃までかかることもあります。 治療期間は長期間にわたるため、治療を行う歯科医院選びも重要です。 このような症例はどこの歯科医院でやれば短期間で終わるというものではありません。場合によっては20年以上通院する可能性もあることを踏まえ、安易に治療を開始する前に、いくつもの歯科医院で相談を受け、自分に合った歯科医院を選ぶことをおすすめします。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-013 乳歯列矯正・前臼歯部交叉咬合(シビアな受け口)

Case:1-013 受け口の原因が骨にあるタイプです。臼歯部交叉咬合も認める噛み合わせです。 下顎に対し、上顎が横方向にも前後方向にも小さく非常にシビアなケースです。 乳歯列期の治療だけで完結することはありません。成長による変化が必ず起こるため、矯正治療の期間だけでなく経過観察期間も長くなります。 プレオルソ治療やムーシールドの治療はほとんど効果を認めません。マウスピース矯正は歯科医院で購入した装置を患者様へ渡すだけなので非常に簡単な治療方法です。マウスピース治療で受け口が改善する症例も多く、非常に有効な装置ですが、このようなシビアな症例にはほとんど効果がないため注意が必要です。 できる限り早期に上下の顎のバランスをとり、正常なかみ合わせにすることで、できる限り正常な成長が起こるよう促します。乳歯列期では乳歯の生え変わりを待って小学生になったら対応しましょうと言われやすいですが、このような症例はできる限り早期に対応が望ましいと言えます。早ければ3歳半になれば治療を開始していきます。 4歳の年齢でも、顔貌の変化やかみ合わせの変化をご自身で自覚してもらえることも多いです。ご飯が食べやすくなった、むせなくなった、かわいくなった。本人も保護者の方も非常に喜んでくれています。見た目にも機能的にも早期に改善したい症例です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-011 子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合)

Case:1-011 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格的な問題が大きい場合は、矯正治療期間も長くなります。 また成長による変化が必ず起こるため、矯正治療の期間だけでなく経過観察期間も長くなります。基本的には身長が完全に止まるまでは経過観察が必要となるため、骨格的な受け口の方は、女の子であれば15歳、男の子であれば18歳頃まで経過観察が必要となります。 場合によっては経過観察終了後、ようやく矯正治療が開始できるようになる方もいらっしゃいます。その場合は、経過観察終了後から2年から3年間の矯正治療が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-010 子供の受け口(乳歯列矯正・歯性反対咬合)

Case:1-010 受け口の原因が歯にあるタイプです。骨格的な受け口のタイプに比べると治療期間も短く改善が可能です。 噛み合わせを改善したあとも、以前の噛み合わせの状態で噛もうとする癖が残っているため、噛み合わせを改善した後の状態で安定させていくことが重要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-009 子供の受け口(乳歯列矯正・片側性反対咬合)

Case:1-009 右側ないしは左側のみ反対咬合を認める噛み合わせです。 歯が咬合干渉を起こし、ダメージを受けてしまうことや、顎をずらして噛むのが習慣化してしまい、永久歯に生え変わっても同じようにずれてしまい、最終的には骨格的なズレとなってしまう可能性があります。そのため、できるだけ早く改善が必要となります。 プレオルソやムーシールドのようなマウスピースタイプの装置では改善しにくい噛み合わせの一つです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-007 子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合)

Case:1-007 受け口の原因が骨にあるタイプです。ムーシールドやパナシールド、プレオルソなどのマウスピース矯正で改善が難しいことも多いです。一時的に改善したとしても後戻りや別の問題も出現しやすく、矯正治療は長期間に及びます。 きちんと診断を受け、長期的な治療計画を理解したうえで治療を受けましょう。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-006 乳歯列で早期改善が必要な5症例:5症例目

子供の受け口(乳歯列矯正・片側性反対咬合) Case:1-006 前歯部の反対咬合が左右どちらかにのみ認める噛み合わせです。ずれた状態で噛み癖となってしまっていることも多く、生え変わりとともに自然に改善する可能性は低いです。左右の非対称が骨格的なずれとなってしまう前にできるだけ低年齢での改善が望ましいです。 片側性反対咬合の場合は、片側に力をかけなければいけないところ、全体に力をかけて動かしていくことなど状況によって様々です。既製品のマウスピースでは力をコントロールすることはできないため、歯並びに応じて装置を工夫し作製する必要があります。ずれた歯並びの状態での噛み癖が必ず存在するため、噛み合わせの改善後に安定させるためにマウスピースの装置を使用することがあります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-005 乳歯列で早期改善が必要な5症例:4症例目

子供の受け口・交叉咬合治療(乳歯列矯正) Case:1-005 前回の臼歯部交叉咬合に加え、前歯部の反対咬合も認める噛み合わせです。下顎に対し、上顎が横方向にも前後方向にも小さく非常にシビアなケースです。症例3の臼歯部交叉咬合の治療と、症例1・2の反対咬合の治療を合わせて考える必要があります。治療期間も長くなってしまう傾向があります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-003 乳歯列で早期改善が必要な5症例:2症例目

子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合) Case:1-003 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格的な問題となるので、治療が難しく長期に渡る傾向があります。また遺伝的な影響を受けやすく、ご両親や祖父母などの近親者に受け口の方がいらっしゃる場合には、この骨格性反対咬合であることが多いです。見た目は歯性の反対咬合と見分けがつかないことが多く、また骨格的な問題といっても上顎骨が小さいのか、上顎骨の位置が後方にあるのか、下顎骨が大きいのか、下顎の位置が前方に位置しているのか、下顎の成長に対する後方の余地が少ないのか、など状況によって治療方法や治療後の成長予測も大きく変わってきます。ですので検査・診断が非常に大切であり、検査もなく受け口=マウスピースのような治療を行うことはありません。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-002 乳歯列で早期改善が必要な5症例:1症例目

子供の受け口(乳歯列矯正・歯性反対咬合) Case:1-002 受け口の原因が歯にあるタイプです。骨格的な問題ではなく歯の角度によって受け口となっているため、比較的治療が容易です。機能性の反対咬合とよばれる状態のこともあります。しかし、歯の角度が悪くなったことにも原因があるため、それに応じた治療が必要となります。また後述する骨格的な反対咬合との違いが非常に大切であるため、検査・診断は非常に大切となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-001 乳歯列で早期改善が必要な5症例

小さなお子様に対しても必ず検査・資料採得を行い、診断を行います。早ければ3歳半くらいになれば開始していきます。年齢的には治療適応であってもこれらの検査ができない場合は、年齢が上がり協力性が得られるまで様子を見ることとなります。検査なく装置を入れることや経過観察と診断することはありません。 1歯性反対咬合 受け口の原因が歯にあるタイプです。骨格的な問題ではなく歯の角度によって受け口となっているため、比較的治療が容易です。 2骨格性反対咬合 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格的な問題となるので、治療が難しく長期に渡る傾向があります。 3臼歯部交叉咬合 奥歯(臼歯部)の交叉咬合はそのまま放置していても、歯の生え変わりが起こっても自然には改善しないことがほとんどであり、また学校検診などでも指摘されにくい歯並びです。 4前臼歯部交叉咬合 臼歯部交叉咬合に加え、前歯部の反対咬合も認める噛み合わせです。下顎に対し、上顎が横方向にも前後方向にも小さく非常にシビアなケースです。 5片側性反対咬合 前歯部の反対咬合が左右どちらかにのみ認める噛み合わせです。ずれた状態で噛み癖となってしまっていることも多く、生え変わりとともに自然に改善する可能性は低いです。 乳歯列期に矯正治療を開始することは一般的ではありません。ただ、乳歯列期の歯並びの異常をそのまま放っておくと将来的に骨格的な「ズレ」や「ゆがみ」を引き起こすような咬み合わせに関しては、乳歯列期から治療を開始します。 具体的には、上記画像にあるような反対咬合(受け口)や交叉咬合(奥歯の左右のズレ)が治療の対象となります。診断名としては「歯性反対咬合・骨格性反対咬合・臼歯部交叉咬合・前臼歯部交叉咬合・片側性反対咬合」と呼ばれる状態が早期治療の適応となります。 早くても本人の協力性が得られる3 歳半前後ぐらいからになります。 反対咬合(受け口)や交叉咬合(奥歯の左右のズレ)といっても、みなさん同じ状態ではありません。一人一人原因も違えば治療方法や治療のタイミングも異なります。しっかりと検査を行い、診断することが大切です。 それぞれの症例の詳細については今後掲載していきます。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一