5-009 下顎前歯ガタガタの改善(部分矯正)

Case:5-009 部分矯正にて下顎前歯のガタガタを改善しています。 部分矯正は、全顎矯正と異なり期間が短縮できることや費用の面で大きなメリットがあります。一方で、上下のかみ合わせの問題など細かな調整ができないという問題もあります。 この方のように以前矯正していたが一部分後戻りをしている場合には部分矯正で十分対応可能であることが多いです。 下顎前歯だけを改善する場合、前歯だけ器具を使用することもありますが、奥歯まで器具を伸ばすこともあります。メリットデメリットについて説明し、患者様と相談の上決定していきます。 矯正後は固定式リテーナーと取り外し式リテーナーを使用して保定を行います。 大人の方の矯正治療は平日AMのみとなっております。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-021 乳歯列矯正・歯性反対咬合

Case:1-021 受け口の原因が歯にあるタイプです。 舌の癖が原因となっているため、ムーシールドやプレオルソといった既製品のマウスピースでも改善が見込まれる症例です。 ただし舌の癖が強いとマウスピースの使用が難しいため、きちんと使用できれば改善するものの、うまく使用できず改善しない症例にもよくよく遭遇します。 保護者の方と相談の上、治療方法は相談して決定していきます。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-020 乳歯列矯正・骨格性反対咬合

Case:1-020 受け口の原因が骨にあるタイプです。 骨格的な受け口の場合、乳歯列期の治療を行うことですべての問題が解決できることはありません。年齢とともに顎も成長しかみ合わせも変化していきます。またスペース不足や過蓋咬合など受け口以外の問題に関しては小学生にはいったタイミングでようやく治療介入を行うこととなります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-019 乳歯列矯正・骨格性反対咬合

Case:1-019 受け口の原因が骨にあるタイプです。 基本的には装置が入ると来院は3週間~1か月に一度は来院が必要となります。小さなお子様ですので装置を触ったりなどで調整が必要になるからです。 この方は治療途中に一時的な転勤があり、関東に在住となってしまいましたが、本人の協力性も良かったため1か月半ごとの来院で対応できました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-018 乳歯列矯正・骨格性反対咬合

Case:1-018 受け口の原因が骨にあるタイプです。 プレオルソなどのマウスピースによる治療を行っている間に、改善を認めず大切な治療時期を逃してしまいやすいため注意が必要です。 骨格性反対咬合は乳歯列期の治療だけで完結することはありませんが、幼少期の治療によって将来が大きく変わってきます。骨格性反対咬合にプレオルソやムーシールドを使用することもありますが、どのような目的で使用しているのかが非常に重要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-017 乳歯列矯正・歯性反対咬合(片側性)

Case:1-017 受け口の原因が歯にあるタイプです。 片側性の受け口の(ジグザグにかんでしまう)ほうが、顎の関節への負担や、咀嚼障害が出やすくなります。 年齢的には生え変わりが近い場合でも、レントゲンを撮影し、乳歯が抜けるまでに期間がかかるような場合には治療を行う場合があります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-016 乳歯列矯正・歯性反対咬合(お肉が食べられない)

Case:1-016 受け口の原因が歯にあるタイプです。 受け口を早期に改善する目的として、かみ合わせが悪いことによる咀嚼障害の改善が挙げられます。 今回の症例のお子様も、お肉やすじばったものを食べず、食べさせてもすぐえずいてしまうといった問題がありました。もちろん、歯並びだけの問題ではなくその子の味覚や食感の好き嫌いの要因も大きいため歯並びを改善することですべてが解決するわけではありません。 矯正後、ご飯を食べててえずくことがかなり少なくなったと、保護者の方にも大変喜んでいただけました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

6-009 左上犬歯の埋伏・牽引処置

Case:6-009 小児矯正において、永久歯の埋伏歯は非常に複雑な問題になります。 埋伏の原因は様々ですが、明らかな原因がある場合はまずは原因除去を行います。 原因除去のみで生えてこない場合は、牽引治療を行う場合があります。 深い位置に埋まっている歯を牽引してくる場合は、期間は1年から2年など長期間に及ぶこともあります。アンキローシス(骨性癒着)が起こっていると、牽引ができず、抜歯が必要となることもあります。 牽引処置を辞めると後戻りもあるため余分目に動かすことも多いです。 永久歯の埋伏歯、小学生のいわゆる混合歯列期に治療を行うことが多いため、その時点できれいに排列することは少なく、ひとまず口の中のある程度正しい箇所に出してくるのが目的となります。 特に犬歯の埋伏は隣在歯への悪影響が起こりやすいため、早期に治療を行うことが多いです。 全ての歯が永久歯に変わったタイミングできれいに排列するようになります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

6-008 左下小臼歯の埋伏・牽引処置

Case:6-008 小児矯正において、永久歯の埋伏歯は非常に複雑な問題になります。 埋伏の原因は様々ですが、明らかな原因がある場合はまずは原因除去を行います。 原因除去のみで生えてこない場合は、牽引治療を行う場合があります。 深い位置に埋まっている歯を牽引してくる場合は、期間は1年から2年など長期間に及ぶこともあります。アンキローシス(骨製癒着)が起こっていると、牽引ができず、抜歯が必要となることもあります。 牽引にて歯を動かしてこれた場合でも、歯の根っこが湾曲してしまうことも多いです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

6-007 左上前歯の埋伏・牽引処置

Case:6-007 小児矯正において、永久歯の埋伏歯は非常に複雑な問題になります。 埋伏の原因は様々ですが、明らかな原因がある場合はまずは原因除去を行います。 原因除去のみで生えてこない場合は、牽引治療を行う場合があります。 埋まっている歯に器具をつけないといけないため、外科的な手術が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-008 正中離開の改善(部分矯正)

Case:5-008 部分矯正にてすきっぱを改善しています。 部分矯正は、全顎矯正と異なり期間が短縮できることや費用の面で大きなメリットがあります。一方で、上下のかみ合わせの問題など細かな調整ができないという問題もあります。 部分矯正といっても、上顎の14本すべてに器具を装着する場合もあれば、上の前歯2本だけで対応する場合もあります。この患者様は上顎6本の前歯にのみ器具を装着しました。 メリットだけでなくデメリットもあるため、治療開始前にきちんと相談し、矯正治療やダイレクトボンディングなど治療方法を決定していきます。 矯正後の保定装置として裏側からのワイヤー固定と取り外し式のリテーナーの使用も重要となります。 大人の方の部分矯正は基本的には平日AMのみとなっております。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-007 正中離開の改善(部分矯正)

Case:5-007 部分矯正にてすきっぱを改善しています。 部分矯正は、全顎矯正と異なり期間が短縮できることや費用の面で大きなメリットがあります。一方で、上下のかみ合わせの問題など細かな調整ができないという問題もあります。 この患者様は高校2年生であったこともあり、全顎矯正を行うには2年半かかるため、全顎矯正ではなく部分矯正で治療を行うこととなりました。進学や就職、転居の予定が不明な場合、矯正治療を開始できない場合もあります。 ほんの少し歯の角度を調整し隙間を閉じましたが、ご本人様も歯を出して笑えるようになったと非常に喜んでくれました。 矯正後の保定装置として裏側からのワイヤー固定と取り外し式のリテーナーの使用も重要となります。 大人の方の部分矯正は基本的には平日AMのみとなっております。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

4-004 ガタガタ・叢生の矯正治療(インビザライン)

Case:4-004 奥歯の位置関係のずれがあり、正面からの正中のずれも認めます。 治療の第一選択は小臼歯抜歯+ワイヤー矯正でしたが、患者様と相談の上、インビザラインで非抜歯矯正ですすめていくこととなりました。 インビザラインに代表されるようなマウスピース矯正は得意な歯の動き、苦手な歯の動きがあることがわかっており、ワイヤー矯正の場合と同じ治療計画にはなりません。 この症例では、IPRと呼ばれる歯を削る処置も行っておりますが、正中のずれを合わせるには奥歯の位置関係がずれすぎているため、矯正治療終了後も正中のずれが残っています。 治療途中では顎間ゴムも使用していただきました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-009 八重歯・開咬の矯正治療(抜歯矯正)

Case:3-009 Case:3-007・Case:3-008と同様、八重歯の程度が強い場合やガタガタの程度が強い場合は上下の歯を抜歯して並べることも一般的です。歯並び以外にも骨格的な違いによっても抜歯矯正の方がよいか、非抜歯矯正の方がよいかもかわってくることがあります。 今回の症例では、・上下のかみ合わせが浅い、開咬と呼ばれる状態であったこと・骨格的な問題(顔の形の問題)・ガタガタの程度・患者様の意向を踏まえ検討した結果、上下左右4本を抜歯し矯正治療を行いました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-008 八重歯の矯正治療(永久歯列矯正:非抜歯)

Case:3-008 Case:3-007と同様、八重歯の程度が強い場合やガタガタの程度が強い場合は上下の歯を抜歯して並べることも一般的です。患者様と相談の上、非抜歯での矯正治療を行いました。 スペースを確保するために、拡大治療を行っています。歯の表面を削合し、歯のサイズを小さくするIPRは今回は行っておりません。 お口の中の状況や骨格的な問題にもよりますが、12歳臼歯が生える前に全顎矯正を始める場合と、12歳臼歯がしっかり生えてから治療を開始する場合があります。それにより治療開始時期が変わるだけでなく、治療終了時期も変わってきます。小学生の間に終わらせてほしい、中学生までに終わらせてほしい、など希望通りできる場合もあれば、難しい場合もあります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-007 八重歯の矯正治療(抜歯矯正)

Case:3-007 八重歯の程度が強い場合、ガタガタの程度が強い場合は上下の歯を抜歯して並べることも一般的です。上下の歯を抜歯する場合、ほとんどの症例で4番目か5場目の小臼歯と呼ばれる歯を抜歯します。この症例も、スペース不足が顕著であったため、上下小臼歯を計4本抜歯して排列しています。 治療期間は上下小臼歯抜歯症例の場合、一般的には2年半前後かかります。協力性も良く、予定よりは短い期間できれいに並びました。 八重歯やガタガタ歯列のせいでずれていた歯の真ん中(正中)もきれいに上下一致しています。 抜歯をするかしないかの選択の際は、口腔内の状況だけで判断しません。Eラインと呼ばれる横顔のバランスも考慮して決定します。 Eラインに関してはこちらの記事も参照してください。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-012 上顎犬歯の埋伏・スペース不足の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-012 上顎左側犬歯の埋伏症例です。 犬歯の埋伏は7歳~10歳頃に問題になることが多いです。痛みがでることはほとんどないため、歯並びの検査やむし歯治療の際の検査の時にレントゲン撮影を行い、犬歯の埋伏が発覚することが多いです。 犬歯の埋伏をそのまま放置した場合、犬歯が何も悪さをせず埋まってしまっているだけであれば将来的に抜歯をすれば問題ないのですが、手前の歯と接触することにより手前の歯の異常吸収を引き起こしてしまうことがあります。手前の歯を吸収してしまうと、場合によっては前歯を抜歯しないといけなくなったりなど矯正治療が複雑化してしまいます。 そのため、手前の歯への悪影響を及ぼす可能性がある犬歯については、犬歯が埋まっている状態のときに、歯茎に埋まっている状態の犬歯に器具をつけ、埋伏歯の牽引治療を行う必要があります。 拡大によるスペース不足の解消と、犬歯の牽引を終え、1期治療は一旦終了となります。 1期治療ですべて問題が解決する症例ではないため、すべての歯が永久歯への交換後2期治療がスタートとなります。抜歯or非抜歯について、検討していくこととなります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-011 6異所萌出・スペース不足の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-011 6歳臼歯や6番と呼ばれる第一大臼歯の異所萌出の症例です。 全体的にスペース不足が顕著であり、将来的には上下顎小臼歯抜歯が必要になる可能性が高い症例です。 6歳臼歯が手前の歯にひっかかてしまったまま放置すると手前の乳歯が早期に脱落してしまいます。そうすると奥歯がどんどん前にずれてきてしまい、将来的にも改善がかなり難しくなってしまいます。 まずは異所萌出の改善を行い、6歳臼歯を正常な位置へもってくること、保定装置としてナンスのホールディングアーチを使用しています。それにより手前の乳歯が保存することができれば、生え変わりもスムーズになります。 12歳臼歯が生えてきたタイミングで2期治療を開始していきますが、スペース不足が顕著であるため、上下小臼歯抜歯を行う予定です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-010 正中離開・上顎前突の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-010 スペース不足ですが、正中離開を起こしている症例です。 舌癖などの問題もあり、全体的な問題点を把握したうえで治療が必要です。 今回の症例では正中離開が気になるからと言って、上の前歯に器具を装着し正中離開を閉じる治療は基本的には意味がない治療となります。(正中離開は改善しても、その他の問題により新たな歯並びの問題が出現してしまいます。) 1期治療のみである程度きれいな状態までもってくることができました。 12歳臼歯がしっかり全部生えたタイミングで2期治療について検討します。細かい隙間など残ってはいますが、現状ではこのままで経過観察を希望されています。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-015 乳歯列矯正・歯性反対咬合(幼少期から定期検診)

Case:1-015 受け口の原因が歯にあるタイプです。 検査や治療を行う場合、患者様の協力性が必要不可欠となります。個人差がかなりありますが、どれだけはやいお子さんでも3歳半くらいにならないとスムーズな治療ができない場合が多いです。 当院は矯正専門歯科クリニックですが、歯並び治療を希望されている場合においては矯正前の定期検診やむし歯治療、フッ素塗布なども当院で行っています。 2歳などまだ矯正治療が難しい場合も、当院で定期検診を行い、場所や人、空気感に慣れることで、円滑に診療が可能となることが多いです。今回の症例の患者様も、まずは定期検診でクリニックに慣れていき、治療へすすめそうなタイミングまで待機し矯正治療を行いました。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-014 乳歯列矯正・骨格性反対咬合(シビアな受け口)

Case:1-014 受け口の原因が骨にあるタイプです。 口の中だけをみると、一見すると歯性の反対咬合(歯の問題の受け口)にも見えてしまう症例です。 しっかり検査を行うとシビアな受け口であるにも関わらず、問題が見過ごされやすく、治療の開始が遅れてしまったり、改善の可能性が低いプレオルソ治療やムーシールドの治療を行っている間に、改善を認めず大切な治療時期を逃してしまいやすいため注意です。 シビアな症例は乳歯列期の治療だけで完結することはありません。成長による変化が必ず起こるため、矯正治療の期間だけでなく経過観察期間も長くなります。男の子であれば長い場合は、成長が終了する18歳まで待ち、その後本格矯正をスタートし21歳頃までかかることもあります。 治療期間は長期間にわたるため、治療を行う歯科医院選びも重要です。 このような症例はどこの歯科医院でやれば短期間で終わるというものではありません。場合によっては20年以上通院する可能性もあることを踏まえ、安易に治療を開始する前に、いくつもの歯科医院で相談を受け、自分に合った歯科医院を選ぶことをおすすめします。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-013 乳歯列矯正・前臼歯部交叉咬合(シビアな受け口)

Case:1-013 受け口の原因が骨にあるタイプです。臼歯部交叉咬合も認める噛み合わせです。 下顎に対し、上顎が横方向にも前後方向にも小さく非常にシビアなケースです。 乳歯列期の治療だけで完結することはありません。成長による変化が必ず起こるため、矯正治療の期間だけでなく経過観察期間も長くなります。 プレオルソ治療やムーシールドの治療はほとんど効果を認めません。マウスピース矯正は歯科医院で購入した装置を患者様へ渡すだけなので非常に簡単な治療方法です。マウスピース治療で受け口が改善する症例も多く、非常に有効な装置ですが、このようなシビアな症例にはほとんど効果がないため注意が必要です。 できる限り早期に上下の顎のバランスをとり、正常なかみ合わせにすることで、できる限り正常な成長が起こるよう促します。乳歯列期では乳歯の生え変わりを待って小学生になったら対応しましょうと言われやすいですが、このような症例はできる限り早期に対応が望ましいと言えます。早ければ3歳半になれば治療を開始していきます。 4歳の年齢でも、顔貌の変化やかみ合わせの変化をご自身で自覚してもらえることも多いです。ご飯が食べやすくなった、むせなくなった、かわいくなった。本人も保護者の方も非常に喜んでくれています。見た目にも機能的にも早期に改善したい症例です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-006 矮小歯・すき間の改善(形態修正)

形態修正前のホームホワイトニングダイレクトボンディングという方法で治療する場合、コンボジットレジンという樹脂の材料を使用し修復を行います。ホワイトニングを同時に希望される場合は、ホワイトニング終了後その色調に合わせて形態修正を行います。費用:7万+税(上下顎) Case:5-006 歯並びの問題は特になかったため、ダイレクトボンディングと呼ばれる形態修正で対応した症例です。 ダイレクトボンディングはコンポジットレジンと呼ばれるプラスチックの材質を使用します。歯の色調に合わせて、コンポジットレジンの色を選択するため、ホワイトニングを希望される場合は形態修正の前にホワイトニングを行うことが望ましいです。 形態修正後は破折を防止するため、ナイトガードを使用していただきます。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-005 マウスピース矯正のトラブル対応(部分矯正)

Case:5-005 マウスピース矯正でのトラブル症例です。 マウスピース矯正が普及してる一方で、マウスピース矯正のトラブルが非常に多くなっています。 トラブル例として ・何年もやっているのに終わらない・治療終了と言われたが、最初のシミュレーション通り歯が動いてない・治療終了したが、歯や口元がでてしまっている・マウスピースをきちんと使っていたのに、治らないのは使用時間が短いせいにされる といった内容が非常に多いです。 〇〇〇ラインというマウスピース矯正で費用もお支払いになっており、これで終了と言われたが、歯のねじれが残っていることを主訴に来院されました。 費用のことや、治療期間、矯正中や矯正後に神経の処置やかぶせ物の治療といった一般歯科治療が必要であり歯の形が変わってしまうことを踏まえ、患者様と相談したうえ、ワイヤーの部分矯正にて対応した症例です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

4-003 すきっぱ・出っ歯の矯正治療(インビザライン)

Case:4-003 インビザラインに代表されるようなマウスピース矯正は得意な歯の動き、苦手な歯の動きがあることがわかっています。 マウスピース矯正は軽度の出っ歯やガタガタ、すきっぱの調整は比較的得意な装置です。 この症例では、全体的に歯を後ろに移動させながら出っ歯の改善を行い、すきっぱも改善しています。 上下のギャップがあるためIPRと呼ばれる歯を削る処置も行っています。 下の前歯がマウスピースでは動きが悪かったため、1か月間のみワイヤーを使用させていただきました。当院ではマウスピース矯正の苦手な動きをワイヤーや他の装置でサポートしながら、きれいに短期間で改善するように工夫しています。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-006 すきっぱ・正中離開の治療:非抜歯矯正

Case:3-006 上下の前歯の隙間がある状態ですきっぱ(正中離開)と呼ばれる状態です。 上顎の前歯は隙間があるだけでなく、歯がねじれるようにいがんでいます。専門的には翼状捻転(よくじょうねんてん)と呼ばれる状態です。 翼状捻転や正中離開の原因として上唇小帯と呼ばれる筋や歯茎(歯肉)の問題であることがあります。 矯正器具を付け動かしていくと、翼状捻転や正中離開はすぐに改善するのですが、歯肉のせいで後戻りがしやすいことがあり、歯肉切除や歯周靭帯の切除、上唇小帯切除を行うことがあります。 正中離開には過剰歯の問題など、他にも原因があることがあります。 詳しくはこちら 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-005 ガタガタ・叢生の矯正治療(永久歯列矯正)

Case:3-005 1ページ前のCase:3-004と同様に前歯部の交叉咬合(上の歯と下の歯の前後が入れ替わっている状態)であり、見た目の問題だけでなく顎関節の機能的な観点からもできるだけ早期に改善が望ましい歯並びといえます。 歯のガタガタ(叢生量)の程度が大きいため、歯を抜いて並べる抜歯矯正も選択肢に入ってきます。 患者様と相談の上、本症例では抜歯はせず、拡大治療と歯の傾斜によりスペースを獲得し非抜歯矯正治療を行いました。 元の写真と比べると、やや歯が外側に傾斜している感じがあると思いますが、治療計画の時点でこのようになることは想定しています。もともとの歯の傾斜角度なども考慮し、治療計画をたてていくため、セファロと呼ばれる検査が非常に大切となります。 セファロ検査についてはこちら 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-004 すきっぱ・交叉咬合の矯正治療(永久歯列矯正)

Case:3-004 交叉咬合があると顎が本来の位置とは異なる状態で噛んでしまい、顎の過剰負担により顎関節症となりやすいです。交叉咬合のため顎の関節の位置がずれた状態が長く続くと、矯正治療により歯並びを改善しても顎の関節の症状は改善しなくなります。ですので、見た目の問題だけでなく機能的な観点からできるだけ早期に改善が望ましい歯並びといえます。 すきっぱ(正中離開)を改善する方法は部分矯正や形態修正などもありますが、全体的な歯並びの問題がある場合は、全顎矯正にて改善が望ましいです。 非抜歯矯正の場合だと、本人の協力性も良ければ2年以内に終わることもありますが、身長が伸びている間は顎の成長も続くため、今後も継続した経過観察が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-009 犬歯の埋伏・スペース不足(混合歯列矯正)

Case:2-009 犬歯の埋伏症例です。犬歯の埋伏はご本人に症状はなく、外からではわからない問題のため、他のことが理由で矯正相談に行った場合や、むし歯治療などの際にレントゲン写真を撮った場合に発見されることがほとんどです。 犬歯が埋伏している場合、放置しても問題解決にはならず、ほとんどの場合に時間経過とともに問題が複雑化してしまうためできるだけ早期にアプローチが必要となります。 埋伏の原因を除去することで自然と改善することもありますが、そうでない場合は埋まっている歯に手術にて器具を装着してもらい、牽引処置を行う必要があります。 牽引処置は牽引してくる移動量にもよりますが、それだけで1年から2年以上かかることもあります。 1期治療では埋伏している歯をひとまず外にだしてくることが目標となります。 埋伏歯がお口の中に見えてきた段階で1期治療は一旦終了したため永久歯の交換までは待期期間となり、すべての歯が永久歯への交換後2期治療がスタートとなります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-008 上顎前突・スペース不足の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-008 顕著な上顎前突症例です。出っ歯は前歯の問題と感じてしまいますが、奥歯の位置関係から大きくずれているため、出っ歯=奥歯の問題と言っても過言ではありません。 またスペース不足と言われると歯が重なりガタガタしていることを想像する方が多いと思います。歯がせり出すように前に突出していると、スペース不足であるにも関わらず歯と歯の間に隙間があくことがあります。 多数の問題点をきちんと整理し、今の時点で解決すること、将来的に解決すること、また早い時期に矯正治療をスタートしても将来的に抜歯になる可能性が高いこと、大人になってから矯正治療を行うメリット、デメリットをお伝えしたうえで、治療方法や治療時期について相談の上、矯正治療をスタートしていきます。 1期治療は一旦終了したため永久歯の交換までは待期期間となり、すべての歯が永久歯への交換後2期治療がスタートとなります。歯並びの問題点が多い方は、1期治療だけですべての問題点を改善することは難しい場合が多くなります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-007 交叉咬合・開咬の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-007 上顎歯列の狭窄により臼歯部に交叉咬合を認める症例です。交叉咬合があると歯の干渉による歯の摩耗や、顎の動きの制限が起こり顎関節にも悪影響を与えます。成長期の交叉咬合は早急に改善する必要があり、交叉咬合の状態が長く続くと顎がいがんだ状態で成長がすすみ、将来的に手術(外科矯正治療)による改善が必要となることもあります。 上顎歯列が狭窄する原因として、舌の問題があります。 舌のトレーニングを実施することで、歯列の改善後の安定性を高める効果があります。 交叉咬合や開咬の方は成長や習癖によって再度交叉咬合となることも多いため、経過観察を行っていきます。成長が残っている間(身長が止まるまで)はかみ合わせは成長に伴い変化していくため、少なくとも高校生までは経過観察が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-012 子供の交叉咬合治療(乳歯列矯正)

Case:1-012 奥歯をずらして噛んでしまう臼歯部交叉咬合と呼ばれるかみ合わせです。生え変わりで自然に改善することはほとんどありません。 噛み合わせがずれているので、普段の顔も顎がずれていることも多く、特に笑った時に顕著になることが多いです。できるだけ早く改善しないと、どんどん骨格的な顎のズレが大きくなってしまうため、注意が必要です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-011 子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合)

Case:1-011 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格的な問題が大きい場合は、矯正治療期間も長くなります。 また成長による変化が必ず起こるため、矯正治療の期間だけでなく経過観察期間も長くなります。基本的には身長が完全に止まるまでは経過観察が必要となるため、骨格的な受け口の方は、女の子であれば15歳、男の子であれば18歳頃まで経過観察が必要となります。 場合によっては経過観察終了後、ようやく矯正治療が開始できるようになる方もいらっしゃいます。その場合は、経過観察終了後から2年から3年間の矯正治療が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-010 子供の受け口(乳歯列矯正・歯性反対咬合)

Case:1-010 受け口の原因が歯にあるタイプです。骨格的な受け口のタイプに比べると治療期間も短く改善が可能です。 噛み合わせを改善したあとも、以前の噛み合わせの状態で噛もうとする癖が残っているため、噛み合わせを改善した後の状態で安定させていくことが重要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-004 正中離開の改善(形態修正)

Case:5-004 矯正器具を付けたくない方、矯正治療後の後戻りの対応として、ダイレクトボンディングにて改善することがあります。 矯正治療とは異なり即日で治療が終わることが最大のメリットです。歯を削らずに修復するため、セラミックとは異なり歯へのダメージもほとんどありません。 一方で、樹脂の経年的な劣化による変色や摩耗、破折といったリスクがあります。 ホワイトニングを希望される場合は、ホワイトニングにて歯の色調を改善してからダイレクトボンディングを行います。 当院は矯正歯科専門の歯科医院ですが、ダイレクトボンディングも自院で治療が可能です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-003 正中離開の改善(部分矯正)

Case:5-003 部分矯正にてすきっぱを改善しています。 部分矯正は、全顎矯正と異なり期間が短縮できることや費用の面で大きなメリットがあります。一方で、上下のかみ合わせの問題など細かな調整ができないという問題もあります。 女性の歯の形は丸く、歯と歯が接触していても隙間が広く見えてしまう傾向があります。IPRとよばれる歯を少し削合し丸みを帯びた歯の形態を修正することで、隙間が少なく見えるようにしています。 矯正後の保定装置として裏側からのワイヤー固定と取り外し式のリテーナーの使用も重要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

4-002 過蓋・ガタガタの矯正治療(インビザライン)

Case:4-002 深い噛み合わせやガタガタ歯並びの矯正治療の場合、どの程度スペースが足りていないか、どこまで歯を動かしたいかが非常に重要なポイントとなります。 大人の方の場合、顎を広げたりなどでスペースを獲得することが困難であるため、抜歯やIPR(歯を削って小さくすること)を行いスペースを作ります。 インビザラインに代表されるようなマウスピース矯正では、臼歯と呼ばれる奥歯が沈み込んでしまう圧下と呼ばれる状況になり、かみ合わせの深い過蓋咬合が改善しにくい場合があります。 アライナーの奥歯の部分をカットしたり、場合によってはワイヤー矯正を併用し改善します。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-006 子供の受け口(骨格性反対咬合・混合歯列矯正)

Case:2-006 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格性反対咬合の原因も、上顎骨の劣成長や下顎の過成長、下顎の位置の問題など様々であり、それによって適切な治療時期や治療方法が変わってきます。 受け口の治療は成長が終わるまで経過観察が必要となります。遺伝的な影響も強く、小学校高学年から中学生にかけてのいわゆる成長期が下顎が特に成長しやすい時期となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-005 子供の受け口の治療(混合歯列矯正・歯性反対咬合)

Case:2-005 スペース不足と歯の角度の問題により受け口(反対咬合)になっている患者様です。 スぺース不足の解消と歯の角度の調整により被蓋(受け口)の改善を行います。 歯の角度の調整には前歯と奥歯にのみブラケットと呼ばれる器具を装着する2×4法(ツーバイフォー)と呼ばれるテクニックを使ってます。スペース不足の解消を行わずに2×4法を行ってしまうと、余計にスペース不足の問題を作り出してしまうため、必ずスペース不足の解消も行う必要があります。 オーバーコレクションといって、後戻りが起こることを考慮し余分に動かしておくことで成長によりまた反対咬合になってしまうことを防止します。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-004 子供の出っ歯・スペース不足の矯正治療

Case:2-004 歯が大きく、スペース不足を認め、上顎がやや出ている出っ歯さんの症例です。 顎を広げていますが、この症例のように歯が傾斜し出っ歯さんタイプの方には床矯正は不向きです。(軽度スペース不足であること、かつ出っ歯さんでないこと、そういった場合には床矯正が向いていることもあります。) ヘッドギアや機能的矯正装置は本人の協力性も大切となるため、使用時間によって治療期間は大きく変わってきます。 「子供からやると矯正治療の費用が安く済み、短期間で終わるよ」というのはこの子のような歯並びの問題点が比較的少ない方に当てはまります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-009 子供の受け口(乳歯列矯正・片側性反対咬合)

Case:1-009 右側ないしは左側のみ反対咬合を認める噛み合わせです。 歯が咬合干渉を起こし、ダメージを受けてしまうことや、顎をずらして噛むのが習慣化してしまい、永久歯に生え変わっても同じようにずれてしまい、最終的には骨格的なズレとなってしまう可能性があります。そのため、できるだけ早く改善が必要となります。 プレオルソやムーシールドのようなマウスピースタイプの装置では改善しにくい噛み合わせの一つです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-008 子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合)

Case:1-008 受け口の原因が骨にあるタイプです。6歳に近づいてくると、前歯の永久歯の生え変わりが起こりかみ合わせが変化することがあります。 特に歯性反対咬合(歯が原因で反対咬合となっているタイプ)は前歯の生え変わりで自然とかみ合わせが改善することもあるため、この時期に治療をしないこともあります。 一方で骨格性の反対咬合の場合、前歯が生え変わり永久歯になっても反対咬合となることがほとんどのため、前歯の生え変わりや6歳臼歯が生えてくるタイミングであっても矯正治療を開始することがあります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-007 子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合)

Case:1-007 受け口の原因が骨にあるタイプです。ムーシールドやパナシールド、プレオルソなどのマウスピース矯正で改善が難しいことも多いです。一時的に改善したとしても後戻りや別の問題も出現しやすく、矯正治療は長期間に及びます。 きちんと診断を受け、長期的な治療計画を理解したうえで治療を受けましょう。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

6-003 12歳臼歯の埋伏

Case:6-003 歯が埋まって出てこれないことを埋伏と言います。 12歳臼歯の埋伏について詳細はこちらを参照してください。 今回の症例は奥歯のスペースがないため、12歳臼歯が手前の6歳臼歯にひっかかって半分埋まってしまっている状態です。(12歳臼歯の半埋伏) ブラスワイヤーと呼ばれる真鍮線(やわらかいワイヤー)を歯と歯の間に入れることで歯を起こしながら隙間を開けています。ブラスワイヤーはセパレーションゴム(セパレーションについてはこちら)が入れられないときに使用することがあります。歯肉の中に埋め込むように使用するため、挿入時に麻酔を使用することがあります。 全体的なかみ合わせとの兼ね合いもありますが、奥行きが少なく奥歯が入り切らない場合は小臼歯と呼ばれる手前の歯を抜歯することも多いです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

6-002 12歳臼歯の埋伏

Case:6-002 歯が埋まって出てこれないことを埋伏と言います。 12歳臼歯の埋伏について詳細はこちらを参照してください。 今回の症例は親知らずも存在し、奥歯のスペースがないため、12歳臼歯が手前の6歳臼歯にひっかかって埋まってしまっている状態です。(12歳臼歯の埋伏) 親知らずが邪魔をしている場合は、親知らずの抜歯が必要となります。その後、ワイヤーを使用し手前に引っかかった12歳臼歯を起こすように牽引を行います。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

6-001 12歳臼歯の埋伏

Case:6-001 歯が埋まって出てこれないことを埋伏と言います。 埋伏の原因は様々ですが、奥歯のスペースが足りていない場合に埋伏してしまうことがあります。 通常は埋伏歯を牽引して使用することが多いですが、代わりに親知らず(智歯)が使用できる場合や、牽引が困難な場合は埋伏歯を抜歯することがあります。 12歳臼歯の埋伏について詳細はこちらを参照してください。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-002 正中離開の改善(部分矯正・形態修正)

Case:5-002 上顎前歯の部分のすきっぱを主訴に来院された患者様です。上の前歯(中切歯)2本の隙間は大きくなく、横の2番目の歯(側切歯)が小さく隙間が目立ちます。中切歯の形態修正をすると歯がさらに大きくなってしまいバランスがとれなくなってしまうため、裏側からゴムを使用し、上顎中切歯2本の真ん中に寄せ、2番目の歯を形態修正することで、主訴であったすきっぱを改善することができました。 後戻り防止のため、裏側から器具とワイヤーを使用しています。夜間は取り外し式のマウスピースを使用する必要があります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

5-001 正中離開の改善(部分矯正・形態修正)

Case:5-001 上顎前歯のすきっぱを主訴に来院された患者様です。上の前歯(中切歯)2本が大きく、横の2番目の歯(側切歯)が小さいため、中切歯の形態修正をすると歯がさらに大きくなってしまいバランスがとれなくなってしまいます。 ワイヤーを使用し、上顎中切歯2本の真ん中に寄せ、2番目の歯を形態修正することで、主訴であったすきっぱを改善することができました。 後戻り防止のため、裏側からワイヤー固定をしています。夜間は取り外し式のマウスピースを使用する必要があります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

4-001 出っ歯・ガタガタの矯正治療(インビザライン)

Case:4-001 出っ歯やガタガタ歯並びの矯正治療の場合、どの程度スペースが足りていないか、どこまで歯を動かしたいかが非常に重要なポイントとなります。 大人の方の場合、顎を広げたりなどでスペースを獲得することが困難であるため、抜歯やIPR(歯を削って小さくすること)を行いスペースを作ります。 この症例の方は、抜歯を希望されずIPRを実施しスペースを獲得し、出っ歯とガタガタ歯並びを改善しています。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-003 過蓋・すきっぱの矯正治療(永久歯列矯正)

Case:3-003 噛み合わせが深い方は、下の前歯が上の前歯を突き上げることで、上の前歯の真ん中に隙間ができやすいです。部分矯正などで前歯だけ閉じることもありますが、長期的な安定性を考慮すると、深いかみ合わせ(過蓋咬合)の改善も必要となります。 また矯正治療終了後も後戻りを最小限に防ぐため、取り外し式のリテーナーとよばれる保定装置だけでなく、ワイヤー固定とよばれる取り外しのできないワイヤーを歯の裏側からつけること多い歯並びです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-002 ガタガタ・永久歯先欠の治療(永久歯列矯正)

Case:3-002 永久歯の先天性欠損がある場合、大きく分けて乳歯を残す方法と、永久歯がない分のスペースを詰める方法があります。もともと歯のガタガタが大きくスペース不足を認める場合は、矯正治療にてスペースを閉じるほうが長期的にみると良いことが多いです。乳歯を残した場合は、乳歯がだめになり抜歯適応となった場合には、インプラントやブリッジといった欠損補綴が必要となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

3-001 ガタガタ・スペース不足の治療(永久歯列矯正)

Case:3-001 スペース不足が顕著な方は、抜歯矯正とならざるを得ないことがあります。この症例のように完全に1本分の歯が生えるスペースがない状態だと抜歯適応となることが多いです。 抜歯をせずに並べてしまうと、歯がすべて外側に傾斜してしまい、人為的に上顎前突を作り出し見栄えが悪くなるだけでなく、歯槽骨と呼ばれる歯を支えている骨から歯がでてきてしまい、健康上の問題もでてきてしまいます。 犬歯の生えるスペースがない場合でも、基本的には犬歯は抜歯しません。それは犬歯が非常に重要な役割を担っているからです。どうしても歯を抜かないといけない場合は、基本的には犬歯の横の小臼歯と呼ばれる小さな奥歯を抜歯することが一般的です。 元々上下で咬合のズレがある場合は、上顎だけの片側抜歯を行うことも多いです。(専門的には2級仕上げと呼ぶ咬合の作り方です) もともと上下で咬合のズレが少ない場合は、非抜歯もしくは上下抜歯など対照的に抜歯を行います。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-003 スペース不足・ガタガタ歯並びの矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-003 スペース不足により前歯部に交叉咬合を認める症例です。交叉咬合があると歯の干渉による歯の摩耗や、顎の動きの制限が起こり顎関節にも悪影響を与えます。 スペースを獲得し交叉咬合も改善しています。 交叉咬合の改善後、前方に誘導されていた下顎の位置が変わり、出っ歯の位置に下顎が変化することもあるので注意が必要です。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-002 スペース不足・上顎前突・過蓋の矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-002 スペース不足がメインの問題であり、前後的な問題(上顎前突)や垂直的な問題(過蓋咬合)が軽度のcaseです。 スペース不足の量が少しの場合は床矯正などの取り外し式の装置でも改善が可能ですが、スペース不足の量が多い場合は急速拡大装置による拡大が適用となります。下顎は、上顎を拡大するとある程度は自然に拡大してきますが、上顎が急速に拡大していくのについていけなくなるため、下顎にも装置を入れて拡大することが多いです。 機能的矯正装置にてかみ合わせの深い過蓋咬合と上顎前突のcaseも改善しています。 全体的な緊密な咬合や、1歯1歯をきれいに並べる処置は永久歯にすべて交換後、2期治療にて行います。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

2-001 スペース不足・ガタガタ歯並びの矯正治療(混合歯列矯正)

Case:2-001 上下の前歯が永久歯に生え変わり、6歳臼歯が生えてくる混合歯列期に早期治療を開始します。スペース不足のみ問題があり、前後的な問題(上顎前突・出っ歯・下顎前突・受け口など)がない場合は、スペース不足の早期改善により自然に叢生も改善していきます。 スペース不足の量が少しの場合は床矯正などの取り外し式の装置でも改善が可能ですが、スペース不足の量が多い場合は急速拡大装置による拡大が適用となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-006 乳歯列で早期改善が必要な5症例:5症例目

子供の受け口(乳歯列矯正・片側性反対咬合) Case:1-006 前歯部の反対咬合が左右どちらかにのみ認める噛み合わせです。ずれた状態で噛み癖となってしまっていることも多く、生え変わりとともに自然に改善する可能性は低いです。左右の非対称が骨格的なずれとなってしまう前にできるだけ低年齢での改善が望ましいです。 片側性反対咬合の場合は、片側に力をかけなければいけないところ、全体に力をかけて動かしていくことなど状況によって様々です。既製品のマウスピースでは力をコントロールすることはできないため、歯並びに応じて装置を工夫し作製する必要があります。ずれた歯並びの状態での噛み癖が必ず存在するため、噛み合わせの改善後に安定させるためにマウスピースの装置を使用することがあります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-005 乳歯列で早期改善が必要な5症例:4症例目

子供の受け口・交叉咬合治療(乳歯列矯正) Case:1-005 前回の臼歯部交叉咬合に加え、前歯部の反対咬合も認める噛み合わせです。下顎に対し、上顎が横方向にも前後方向にも小さく非常にシビアなケースです。症例3の臼歯部交叉咬合の治療と、症例1・2の反対咬合の治療を合わせて考える必要があります。治療期間も長くなってしまう傾向があります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-004 乳歯列で早期改善が必要な5症例:3症例目

子供の交叉咬合治療(乳歯列矯正) Case:1-004 奥歯(臼歯部)の交叉咬合はそのまま放置していても、歯の生え変わりが起こっても自然には改善しないことがほとんどであり、また学校検診などでも指摘されにくい歯並びです。放置することにより、最初は歯だけがずれていたものが骨格のずれを引き起こし、成長とともに顔の左右非対称が顕著となってしまうことがあります。骨格的なずれになってしまう前にできるだけ低年齢での改善が望ましいです。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-003 乳歯列で早期改善が必要な5症例:2症例目

子供の受け口(乳歯列矯正・骨格性反対咬合) Case:1-003 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格的な問題となるので、治療が難しく長期に渡る傾向があります。また遺伝的な影響を受けやすく、ご両親や祖父母などの近親者に受け口の方がいらっしゃる場合には、この骨格性反対咬合であることが多いです。見た目は歯性の反対咬合と見分けがつかないことが多く、また骨格的な問題といっても上顎骨が小さいのか、上顎骨の位置が後方にあるのか、下顎骨が大きいのか、下顎の位置が前方に位置しているのか、下顎の成長に対する後方の余地が少ないのか、など状況によって治療方法や治療後の成長予測も大きく変わってきます。ですので検査・診断が非常に大切であり、検査もなく受け口=マウスピースのような治療を行うことはありません。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-002 乳歯列で早期改善が必要な5症例:1症例目

子供の受け口(乳歯列矯正・歯性反対咬合) Case:1-002 受け口の原因が歯にあるタイプです。骨格的な問題ではなく歯の角度によって受け口となっているため、比較的治療が容易です。機能性の反対咬合とよばれる状態のこともあります。しかし、歯の角度が悪くなったことにも原因があるため、それに応じた治療が必要となります。また後述する骨格的な反対咬合との違いが非常に大切であるため、検査・診断は非常に大切となります。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一

1-001 乳歯列で早期改善が必要な5症例

小さなお子様に対しても必ず検査・資料採得を行い、診断を行います。早ければ3歳半くらいになれば開始していきます。年齢的には治療適応であってもこれらの検査ができない場合は、年齢が上がり協力性が得られるまで様子を見ることとなります。検査なく装置を入れることや経過観察と診断することはありません。 1歯性反対咬合 受け口の原因が歯にあるタイプです。骨格的な問題ではなく歯の角度によって受け口となっているため、比較的治療が容易です。 2骨格性反対咬合 受け口の原因が骨にあるタイプです。骨格的な問題となるので、治療が難しく長期に渡る傾向があります。 3臼歯部交叉咬合 奥歯(臼歯部)の交叉咬合はそのまま放置していても、歯の生え変わりが起こっても自然には改善しないことがほとんどであり、また学校検診などでも指摘されにくい歯並びです。 4前臼歯部交叉咬合 臼歯部交叉咬合に加え、前歯部の反対咬合も認める噛み合わせです。下顎に対し、上顎が横方向にも前後方向にも小さく非常にシビアなケースです。 5片側性反対咬合 前歯部の反対咬合が左右どちらかにのみ認める噛み合わせです。ずれた状態で噛み癖となってしまっていることも多く、生え変わりとともに自然に改善する可能性は低いです。 乳歯列期に矯正治療を開始することは一般的ではありません。ただ、乳歯列期の歯並びの異常をそのまま放っておくと将来的に骨格的な「ズレ」や「ゆがみ」を引き起こすような咬み合わせに関しては、乳歯列期から治療を開始します。 具体的には、上記画像にあるような反対咬合(受け口)や交叉咬合(奥歯の左右のズレ)が治療の対象となります。診断名としては「歯性反対咬合・骨格性反対咬合・臼歯部交叉咬合・前臼歯部交叉咬合・片側性反対咬合」と呼ばれる状態が早期治療の適応となります。 早くても本人の協力性が得られる3 歳半前後ぐらいからになります。 反対咬合(受け口)や交叉咬合(奥歯の左右のズレ)といっても、みなさん同じ状態ではありません。一人一人原因も違えば治療方法や治療のタイミングも異なります。しっかりと検査を行い、診断することが大切です。 それぞれの症例の詳細については今後掲載していきます。 執筆・監修者  みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木) 院長 宮野 純一